「生もみ」
1)鮭の腹を裂き、まだ生きている腹子を開き、程よいサイズの弾力性のある網目の上で擦り付け、 たたき、さらに擦り付け、なぞり付けながら、卵をばらしてゆく。
2)このばらした卵を、すぐに100パーセントの飽和塩水満タンのタンクの中に落として漬け込む。
3)20分余、上方から真っ直ぐに降りている撹拌羽根で撹拌する。生きているイクラの卵はまだ呼吸をしている。この20分間余りは、ちょうど1回目の呼吸の時間なのだそうだ。生きている卵の塩分の吸収率は2.3パーセントから2.5パーセントにしかならない。この塩分の吸収率が最高級品となるイクラの最適の旨みとなる。この間、卵の中で死んでしまったものは、急激に塩分を吸収し、パンパンに膨らみ、自重で下に沈んでしまう。
4)タンクの中にザルを入れ、撹拌と遠心力によってタンクの底に沈んだ不良の卵を除去し、生きている良質な卵を大きなザルの中にすくい上げる。生きている卵のみをすくい上げるために、大きなロスを出すことになる。「生もみ」は歩留まりが良くなく75パーセント程度の生産量となる。
5)選別された良質なイクラをザルに入れたまま24時間、低温維持された部屋で水切りをする。イクラはしっとりとした脂と旨みを湛えながら、見事にぷっくりと水切りされている。これは、イクラがまだ生きている内に処理されるからなのだと言う。
6)完全に水切りされた、できたてのイクラを、布を敷いた木製の1キロ箱に詰める。そして冷凍保存され、消費地からの需要に応じて出荷されてゆく。
Posted on Monday January 23rd